音声SIM・データSIM・eSIMの違いは?
音声SIMとデータSIMはサービスの種類を、物理SIMとeSIMは契約者情報の持ち方を表し、この二つは別々に選べます。だからeSIMにも音声通話付きがあり、物理SIMにもデータ専用があります。この記事では四つの違いを表で整理し、機種変更のときに気をつける点や、母国の番号を残したままデュアルSIMで使う方法までまとめます。
音声SIMとデータSIMはサービスの種類を表し、物理SIMとeSIMは契約者情報を端末に保存する方法を表します。 そのため、eSIMにも音声通話付きプランとデータ専用プランがあります。同様に、物理SIMも音声、SMS、データのすべて、または一部だけに対応する場合があります。
電話を受けるために日本の電話番号が必要なら、音声通話付きサービスを選び、SMS対応も確認してください。サブ端末、タブレット、短期旅行でインターネットだけ必要なら、データSIMで足りる場合があります。端末が対応し、SIMカードの到着を待たずに開通したいならeSIMを検討できます。
覚えておきたい2つの分類軸
軸1:提供されるサービス
音声SIM: 一般に電話番号、音声通話、SMS、データが含まれます。詳細はプランによって異なります。
SMS付きデータSIM: インターネットを利用でき、事業者の条件に応じてSMSを送受信できますが、通常の携帯電話による音声通話は一般に含まれません。
データ専用SIM: インターネット用で、通常の電話を受けるための音声番号は一般にありません。
軸2:SIMの形状
物理SIM: SIMトレイへ差し込む小さなカードです。
eSIM: 端末に内蔵されたデジタルSIMで、契約者情報を電子的にダウンロードして有効化します。
NTTドコモはeSIMを、電話番号などの情報を遠隔で書き込める端末内蔵型SIMで、物理カードの抜き差しが不要なものと説明しています。Appleも、物理的なnano-SIMを使わずにモバイル通信プランを有効化できるデジタルSIMと説明しています。
比較表
種類 | インターネット | 通常の音声番号 | SMS | カード配送 |
|---|---|---|---|---|
物理の音声SIM | データ付きプランなら利用可 | あり | 通常あり | 配送または店舗受取が必要 |
音声eSIM | データ付きプランなら利用可 | あり | 通常あり | 不要 |
物理のデータSIM | あり | 通常なし | 種類による | 配送または店舗受取が必要 |
データeSIM | あり | 通常なし | 種類による | 不要 |
この表を個別の契約条件の代わりに使わないでください。専用アプリで通話するプランもあります。データSIMに識別用番号があっても、通常の携帯電話番号のように着信できない場合があります。
音声SIMが必要なのはどんなとき?
次のような場合、音声SIMが適しています。
会社、学校、不動産会社から電話を受ける。
配送会社、病院、各種サービス機関へ連絡する。
SMS認証に対応するサービスを利用する。
MNPで通信事業者を変更するときに番号を維持する。
日本で生活する間、安定した連絡先番号を持つ。
ただし、日本の番号を持っていても、すべての銀行、サービス、申請で受け入れられるとは限りません。それぞれ本人確認基準と利用条件があります。
データSIMで十分なのはどんなとき?
次の場合はデータSIMが適している可能性があります。
地図、インターネットメッセージ、ウェブ閲覧だけが必要。
データを追加するための2枚目のSIMとして使う。
タブレットまたはWi-Fiルーターで使う。
短期滞在で音声番号が不要。
別のSIMがメイン番号を提供している。
選ぶ前に、必要なアプリがSMS受信や電話着信を必須としていないか確認してください。インターネットアプリの電話番号は、日本の携帯電話番号として必ず受け入れられるわけではありません。
物理SIMのメリットとデメリット
メリット
取り外して別の対応端末へ簡単に移せます。
初回利用時にeSIMプロファイルをダウンロードする必要がありません。
eSIM非対応の古い端末にも広く対応します。
機種変更時にカードを目で確認し、保管できます。
デメリット
配送を待つか、店舗で受け取る必要があります。
カードが小さく、紛失・破損しやすいです。
正しいサイズと対応端末が必要です。
端末のSIMスロット数には限りがあります。
サイズが合わないSIMを自分で切らないでください。切り方を誤るとカードやSIMトレイを破損する可能性があります。
eSIMのメリットとデメリット
メリット
本人確認と発行が完了すれば、物理カードの配送を待つ必要がありません。
Dual SIM対応端末で2回線を使うときに便利です。
SIMカードそのものを紛失する心配がありません。
旅行用データプランを追加するときに役立ちます。
デメリット
端末がeSIMと通信事業者の周波数帯に対応している必要があります。
開通にはWi-Fiまたは別のインターネット接続が必要な場合があります。
機種変更時にeSIMの移行または再発行が必要な場合があります。手順は事業者と端末によって異なります。
eSIMプロファイルを誤って削除すると通信できなくなり、再発行のサポートが必要になる場合があります。
QRコードや開通情報を安全に管理する必要があります。
ドコモのサポートページでは、eSIM設定に対応端末、Wi-Fi、場合によってはQRコードを表示する別の画面が必要とされています。これは「物理カードがない」ことが、必ずしも全自動を意味しない例です。
eSIM購入前に確認すること
正確な端末モデル: シリーズ名だけでなく、型番と販売地域も確認します。
eSIM対応: EIDがあり、eSIMを有効化できるか確認します。
SIMロック: 以前の通信事業者に端末が制限されていないか確認します。
周波数帯: 日本で使用するネットワークに端末が対応しているか確認します。
Dual SIM: 希望する方法で2回線を同時利用できるか確認します。
開通方法: QRコード、アプリ、自動設定、手入力のどれか確認します。
機種変更手順: 直接移行できるか、再発行が必要か確認します。
Appleは、eSIMの対応状況と開通方法は通信事業者や地域によって異なると案内しています。そのため、端末に「eSIMがある」だけでは、すべてのプランを利用できるとは判断できません。
機種変更で気をつけたいeSIMの制約
eSIMプロファイルの削除は取り消せない
ドコモは、eSIMプロファイルを削除された場合、再ダウンロードができないと明記しています。もう一度使うにはSIM情報の再発行手続きが必要で、費用と時間がかかる場合があります。通信事業者の案内を読まないまま初期化したり、「端末を整理する」つもりでモバイル通信プランを削除したりしないでください。
これは物理SIMとの最大の違いでもあります。物理カードは抜いても手元に残り、別の端末に差し替えられますが、削除したeSIMプロファイルには、新しい端末へ持っていける物が何も残りません。
新しい端末への移行:転送機能はあるが、すべての端末にあるわけではない
ドコモは2つの経路を分けて案内しています。一部の端末では直接移行する機能を使えます。iPhone・iPadのeSIMクイック転送と、一部のAndroid端末のeSIM転送機能です。それ以外の場合はeSIM再発行の手続きが必要になります。
新しい端末を設定し終えてから圏外に気づくのではなく、機種変更の日より前に、いま使っている端末と新しい端末がどちらに当たるかを確認しておきましょう。
開通には既存のネット接続が必要で、QRコードには代わりの方法がある
ドコモは、iPhoneでもAndroidでも、eSIMの回線を開通するときはWi-Fi接続が必須だと案内しています。インターネットを使うためにインターネットが必要という、おなじみの矛盾です。空港に着いてからではなく、Wi-Fiが確実にある場所で開通しましょう。
QRコードを表示する2台目の画面がない場合でも、別の方法があります。パソコンに表示したコードを読み取るか、読み取りの代わりにeSIMサーバーアドレスを手入力する方法です。
状況別の選び方
来日直後で安定した番号が必要な人
SMS付き音声SIMを優先しましょう。物理SIMかeSIMかは、端末、必要な開通速度、自分で設定できるかによって選びます。
旅行者または数週間滞在する人
音声番号が不要なら、データeSIMまたは短期データSIMが簡単な場合があります。有効期間が購入時、開通時、初回通信時のどこから始まるか確認してください。
2つの番号を使う人
Dual SIMで仕事用と個人用を分けたり、音声SIMとデータSIMを組み合わせたりできます。対応するiPhoneでは、Appleの機能でプランにラベルを付け、既定のデータ回線を選べます。同時利用の可否は端末モデルと通信事業者によります。
タブレットまたはPocket Wi-Fi
インターネットだけが必要な端末なら、通常はデータSIMで十分です。正しいSIMの種類、サイズ、周波数帯、ルーター利用を事業者が許可しているか確認してください。
Dual SIM:母国の番号を日本の番号と並行して持つ
母国の銀行やサービスの認証コードを受け取るために元の番号を残したまま、日本の番号を仕事や日常の連絡に使いたい人は少なくありません。Dual SIMは同じ端末でそれを実現する方法ですが、事前に知っておきたい条件がいくつかあります。
2つの番号で着信できるが、データ通信は1回線だけ
Appleは、Dual SIMを使うiPhoneでは、どちらの番号でも音声通話とFaceTimeの発着信ができ、iMessage、SMS、MMSも送受信できると説明しています。ただし、モバイルデータ通信は同時にはどちらか1回線でしか使えません。つまりDual SIMは、2つのプランのデータ容量を合算するものではありません。
条件:端末のSIMロックが解除されていること
Appleは、異なる2社の通信事業者を使うには、iPhoneにロックをかけている事業者によるロック解除が必要だと案内しています。海外から持ち込んだ端末にSIMロックが残っているなら、先にSIMロック解除を済ませてください。プランを契約してから、端末が新しい回線を認識しないと気づくことのないようにしましょう。
設定した直後に見ておきたい項目
Appleでは、番号を掛け間違えないようにプランごとに名前を付けられ、既定の回線も選べます。通話中にモバイルデータ通信を2回線の間で自動的に切り替えられるオプションもあります。また、データ通信に使っている回線でデータローミングをオンにすると、音声通話専用の番号ではビジュアルボイスメールとMMSが無効になります。
ドコモはさらに注意を促しています。音声通話、SMS、データ通信、緊急通報の動作を確認しているのは自社の回線についてであり、他社の回線は検証していないという点です。Dual SIMが技術的に動くことは、事業者のどの組み合わせでも保証されるという意味ではありません。
安全な申し込み手順
音声、SMS、必要なデータ量を決めます。
事業者から求められた場合、型番、IMEI、EIDで端末を確認します。
提供エリア、有効期間、速度制限の仕組みを読みます。
本人確認書類と支払い方法を確認します。
発行料、月額、端末代、解約条件を確認します。
メール、注文番号、契約書を保存します。
新しい回線が安定して動いてから古いSIMを削除します。
よくある失敗
eSIMは必ずデータ専用だと思う
eSIMは技術的な形状です。プランによって音声、SMS、データが含まれます。
データSIMであらゆる認証SMSを受け取れると思う
データ専用SIMはSMSに対応しない場合があります。SMS対応でも、認証コードを送るサービス側が別の条件を設ける場合があります。
機種変更前にeSIMを削除する
すべてのeSIMが新しい端末へ自動的に表示されるわけではありません。削除や初期化の前に通信事業者の手順を確認してください。
設定中の同じ画面でQRコードを読み取ろうとする
別の端末にQRコードを表示するか、手入力が必要な手順があります。案内に従い、Wi-Fiと別の画面を準備してください。
eSIM対応だけを確認し、周波数帯を忘れる
eSIM対応でも、日本のネットワークに最適でない端末があります。事業者の対応端末一覧も確認してください。
よくある質問
eSIMは物理SIMより電波が弱いですか?
eSIMだから電波が弱くなるわけではありません。品質は端末、アンテナ、周波数帯、通信事業者、場所、ネットワーク状況によります。
eSIMと物理SIMを同時に使えますか?
Dual SIM対応端末なら可能ですが、同時に有効にできる回線数やデータ回線の選び方はモデルによって異なります。
データSIMでLINEやMessengerの通話はできますか?
アプリが動作し、データが残っていればインターネット通話はできます。通常の携帯電話の通話ではなく、音声番号が必要なすべての場面を代替するものではありません。
機種変更時に新しいeSIMを買う必要がありますか?
新しいプランを買う必要は必ずしもありませんが、eSIMプロファイルの移行または再発行が必要な場合があります。契約中の通信事業者の案内に従ってください。
来日直後はeSIMと物理SIMのどちらを選ぶ?
端末の対応が確実で、開通用インターネットがあり、自分で設定できるならeSIMが便利です。物理SIMは理解しやすく、カードを移して機種変更できますが、受取を待つ必要があります。
まとめ
まずサービスを選び、その後にSIMの形状を選びましょう。最初に音声番号、SMS、必要なデータ量を決めます。次に、端末と開通方法に基づいて物理SIMかeSIMかを選びます。
日本の番号、データSIM、eSIMが必要でも端末が対応するか分かりませんか? NST Connectは、利用目的、利用期間、端末情報を照合してからプランを提案できます。正確な型番を確認する前に互換性を保証すべきではありません。
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音声、SMS、eSIM、Dual SIMの対応状況は、プラン、通信事業者、端末モデルによって異なります。申し込み前に必ず対応端末一覧を確認してください。